Xperia用モバイルバッテリー改造計画

はじめに

Xperiaを発売日に購入して以来、多少なりとも電池には悩まされてきました。
まぁそのあたりについてはかなり他所で議論になってるわけですが・・・。
常駐を減らす、使わない通信機能をカットする等々方策は練られているわけですが
結局の所、普通に使って消費する分は戻らないし使い方そのものを変える必要があるわけで
電池のために機能を削って使いにくくしていたら本末転倒。
使える機能はバンバン使うのがいいと思うわけです。

となると、出先で充電するしかないわけです。
そこで登場するのがモバイルバッテリー。
昨今のバッテリー事情が消費面でよくなったからか容量・価格等々だいぶ手に入れやすくなりました。

そこでちまたで話題の SANYO - eneloop stick booster / KBC-D1AS です。
http://jp.sanyo.com/eneloop/lineup/booster02.html

こいつは単三電池x2で動作するUSB出力付き充電器で、こいつで充電してやろうって考えです。

eneloop stick boosterとXperiaの相性問題

しかし、eneloop stick boosterのUSB出力からよくあるmicroUSBケーブル(通信用)をつないでも充電できません。
この理由はXperiaは充電に関して次の仕様があるらしいからです。

・差動端子(D+、D-)が短絡していること

公式仕様かは知らないですが、これがされていないとモバイルバッテリーでは充電できないんです。

eneloop stick booster改造計画

そこでD+とD-が短絡されている充電専用ケーブル、充電通信切り替えケーブル、
両端子つきケーブル等々が販売されているわけですが、物を増やしたくない!というコンセプトのもと
充電器側に細工をしてやろうって魂胆です。
これはeneloop stick boosterに限らず、そこらの充電できない仕様のモバイルバッテリーに通用します。

下調べ

まずはUSBの端子について調べます。
Wikipediaに詳しく載ってました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Universal_Serial_Bus#.E3.83.94.E3.83.B3.E9.85.8D.E7.BD.AE

次にテスターで各端子を調べてみました。

GND〜Voutは当然5V程度。
ですがGND〜D+とGND〜D-がなんでか2Vほどでてるわけです。
USB規格とかはよくわからんですがこれと短絡させればよいようです。
ちなみにD+〜D-は絶縁でした。

具体的な方法論

そこでとった方法が金属片で直接短絡させる、です。
半田を使うと盛り上がってUSB端子をぶっ壊したり後戻りできない恐怖があります。
筐体のプラスチックを溶かしてしまうこともあるため危険。
となると適当な金属片で接触させよう、ってけです。

作り方

今回使用したのは0.5mm厚の銅板です。
まず5mm x 10mmくらいに切り出します。
いらない工作ばさみで切れます。

若干歪むのでハンマーで叩いて平面に慣らします。

次に長手方向に対して3.0〜3.5mm程度の場所で90度曲げます。
たぶん次の削りの後のほうが曲げやすいですが、均等に削れていないと直角に曲げにくいので
先に曲げるといいです。
普通に曲げるとRがついてしまうため、角のある堅いものの角でハンマーを叩くなどしてきれいに曲げると良いです。
横からみてL字状になるわけですが、長辺側が端子に接触するところ、短辺側が端子の土台部分にひっかけるところです。

次に0.5mmでは分厚すぎるためやすりで削ります。
切り出す前にやったほうが楽だろ!って人はそうして下さい。
長辺側は#2000くらいで研磨もしておくといいです。
研磨しておかないとUSB端子が摩耗しそうです。

短辺側を1mm〜1.5mmほど残してカットします。
3mmくらい残していたのは加工のしやすさ的な意味でなので引っかかる部分は1〜1.5くらいです。
カットはニッパーでぷちっと。

メイン加工はこれくらい。
あとは調整。

動作テスト

D+D-端子部分に作った金属チップをかぶせてやります。
小さいのでピンセット必須です。

その状態でUSBオス端子をぶすりと指してmicro側をXperiaに接続。
そしてeneloopのスイッチおん!
一発で充電ランプが光ればナイス加工です!

自分は厚みがありすぎたり、削りに偏りがあったりしたので純正ケーブルではなかなか充電ランプが光らず・・・。
端子を壊れない程度に左右にぐいっと押して接触がきれなければOK。
接触不良が起こっているようであれば削りと研磨をくりかえしてできるだけ薄くしてやります。
ただ薄くしすぎると端子接触の圧で変形・破損してしまうので「できるだけ」ってのは「動くぎりぎりの厚みを残す」ってことです。

まだチップを固定していないので端子を抜くとき、にポロっとどっかいかないように気をつけて下さい。

接着固定で完成!

若干こわいですが接着します。
100均の瞬間接着剤を使いました。
eneloopの端子側の中央にチョンとつけてピンセットでのっけで位置調整。
そしてUSB端子をブスリと刺してしばらく放置。
たぶんこれで固定できてるはずです。
何度か抜き差ししてとれたりズレたりしてなきゃしばらく持つと思います。


一応書いておきますが変なとこショートして壊れた!とか責任はとれないので自己責任ですよー。

※画像はまた今度貼ります